機械航空系院試&研究生活日記 blog

院試に関する情報を発信していくブログ(今までコメント不可なしでしたね笑)

名大院,東北大院(機械航空系院試)の専門科目の勉強法について

TNです。専門科目の勉強方法とおすすめの参考書について書いていきたいと思います。今回の構成はこんな感じです。

  • 院試の選択科目の選び方
  • 材料力学
  • 熱力学(熱工学)
  • 流体力学
  • 機械力学(振動工学)
  • 制御工学
  • 機械系大学院への四力精選ついて

院試の選択科目の選び方

名古屋大学の院試では材料力学、熱工学(伝熱工学を含む)、流体力学、機械力学、制御工学のうち3科目を選択します。私は熱工学、機械力学、制御工学の3科目を選択しました。東北大学では2科目選択だったので、熱力学(伝熱工学を含まない)、機械力学、制御工学の3つを勉強し、保険を作っていました。私がなぜ熱力学、機械力学、制御工学を選択したかというと、熱力学は得意だったので選択し、機械力学と制御工学は似ているところが多いので勉強しやすいと思ったからです。また名古屋大学では力学が出題されます。力学と機械力学はかなり似ているのでめちゃくちゃお得です。材料力学は計算が複雑で本番の計算ミスが怖く、選択できませんでした。流体力学はいい参考書は見つけられなかった上に、航空系の流体力学は範囲が定まっていない気がしたので選択しませんでした。合格した後に選択科目について考え直すと、それぞれの科目の優先度は次の通りです。

  • 材料力学 優先度 A
  • 熱工学 優先度 S(伝熱工学を含まない場合) B(含む場合)
  • 流体力学 優先度 C
  • 機械力学(振動工学)優先度 SS
  • 制御工学 優先度 SS(現代制御を含まない場合) A(含む場合)

なので

機械力学+制御工学+材料力学or熱工学(名古屋大の場合)

機械力学+制御工学+熱力学(東北大の場合)

が良いと個人的に思いました。

 

材料力学

自大の院試では材料力学を使い、名古屋東北の院試勉強の途中まで材料力学を保険に使う予定だったので、その時の勉強方法とおすすめの参考書を書いていきます。

*勉強方法

とりあえず過去問を解きまくりました。自大、名大、東北大の過去問10年分以上を2周ぐらいしました。そこで生まれた疑問を参考書や図書館等で解決していました。何回も言いますが、過去問演習が院試勉強の軸になります。

 

*おすすめの参考書

かなり分かりやすい、院試のレベルよりは少し低い。

過去問を解いて分からないところはこの本で調べて解決していました。院試範囲は網羅されていると思います。

勉強手順は

  1. やさしく学べる材料力学で院試範囲をだいたい勉強する
  2. 過去問を解答等を参考にしながら解く
  3. やり直し(jsmeで調べたりする)
  4. 過去問演習

でいいと思います。

 

熱力学・伝熱工学(熱工学)

名古屋大学では熱工学が出題されます。熱工学は熱力学+伝熱工学です。それぞれの勉強法を書いていきたいと思います。

*熱力学の勉強方法

過去問演習がメインです。自大、名古屋大、東北大の過去問を10年分以上を2周しました。そこで苦手な分野を発見し、次にあげる参考書や問題集で勉強しました。

 

*熱力学のおすすめ参考書

 

良い本です。院試範囲を網羅している上に、読み切るのに時間がかからない。この本でササっと勉強して過去問演習に手を付けてほしいです。

 

これも良い本ですが、読み切るには時間がかかるので特にこだわりがない場合は例題でわかる工業熱力学を使う方がいいと思います。詳しさはこちらの方が上です。

 

機械系院試の専門科目では珍しいマセマシリーズの演習本。これは6章の熱力学的関係式がドンピシャで名古屋大、東北大の出題傾向にあっています。6章のためだけに買うのはもったいないので図書館等で借りると良いでしょう。

勉強手順は

  1. 例題でわかる工業熱力学で院試範囲をだいたい勉強する
  2. 過去問を解答等を参考にしながら解く
  3. やり直し
  4. 過去問演習(周回し終わって余裕があるならマセマの6章)

でいいと思います。

*伝熱工学の勉強方法

過去問演習一択と言いたいところですが、伝熱工学は2021年度から出題された(名古屋大のみ)なので過去問が1年分しかありません。なので東工大の昔の過去問を問題集代わりに使っていました。参考書をあまりいいものがなくかなり勉強が大変だった科目でした。その分、院試に出題される問題は簡単なものしかなく穴場でもあると思います。

*伝熱工学のおすすめの参考書

 

伝熱工学の参考書で唯一分かりやすかった本です。この本を片手に東工大の過去問を解いていました。

名古屋大の伝熱工学の出題範囲は、

  • 伝導伝熱
  • 対流熱伝達

の2つで、この本の1章、2章、3章、4章(熱通過まで)、6章を勉強すると良いです。

 

難しい。図解伝熱工学の学び方に載っていない部分だけこれで調べることがありました。

勉強手順は

  1. 図解伝熱工学をだいたい勉強する
  2. 東工大、名古屋大過去問を解答と参考書を参考にしながら解く
  3. やり直し
  4. 過去問演習

が良いと思います。

 

流体力学

*勉強方法

流体力学は自大の院試しか経験していないので、それについて書いていきます。自大は旧帝落ちがいく私立って感じです。勉強法は変わらず過去問演習を軸に復習する感じでした。10年分ほど演習し、怪しい部分を教科書(大学指定)で復習しました。

 

*おすすめの参考書

院試勉強に使った参考書というよりは、大学の授業などの復習や演習に使った参考書を紹介します。

 

いつもの。そこそこ分かりやすいし内容を十分?流体力学はこの本で学びました。

 

演習本!かなりおすすめです。問題数を多く、解説をかなり充実しています。

名古屋大、東北大の勉強方法は書けるほどわかっていないので割愛させていただきます。

 

機械力学(振動工学)

*勉強方法

過去問演習からの教科書復習(ガチで全部これ)

名古屋大学を受験する場合、基礎科目の力学と範囲がかぶっているので超おすすめ科目。

 

*おすすめの参考書

 

大学指定の教科書、めちゃ分かりやすいしとてもおすすめ。ちょうどいい問題数で手を動かしながら勉強できます。

 

剛体の力学は機械力学(振動工学)でも出題されるので、これで勉強していました。この本は少し難しいので、合わない人には、

 

がいいと思います。基本的なことは習得できます。

 

勉強手順は

  1. 振動工学の基礎で院試範囲をだいたい勉強する
  2. 過去問を解答等を参考にしながら解く
  3. やり直し
  4. 過去問演習

でいいと思います。

 

制御工学

*勉強方法

制御工学は古典制御と現代制御の2種類あります。名古屋大学東北大学では両方出題されます。名古屋大学は最近出題されるようになったので過去問はほとんどありません。なので東北大の過去問20年分と問題集で勉強しました。

 

*おすすめの参考書

 

やや難しいが院試範囲を網羅しており、問題数も多すぎず少なすぎない感じでよい。

 

jsmeシリーズ。古典制御、現代制御の両方が学べるためコスパがいい。制御工学は手を動かして勉強したい。この本は問題が少ないのが玉に傷。

 

問題を通して学ぶタイプ。現代制御は基本これでいいが理論の記述があまりないので、私はjsmeなどと併用して使っていた。

 

上の本と同じ著者が書いた本。jsmeが合わない人はこの本がいいと思う。同じ著者が書いているのでとてもよかった。

 

勉強手順は

  1. フィードバック制御入門と演習で学ぶ現代制御理論で院試範囲をだいたい勉強する
  2. 過去問を解答等を参考にしながら解く
  3. やり直し(jsmeなどを用いて復習)
  4. 過去問演習

でいいと思います。

 

機械系大学院への四力問題精選について

 

 

機械系院試のブログにはこの本が良くおすすめされています。実際に手に取って解いた感想を書いていきます。

私はこの本は院試勉強に必要ないと思います。理由を説明します。

まず前提として院試勉強は院試に受かるための勉強です。(当たり前)その際に研究すべきものは目指す大学で出題される問題のみです。院試は大学入試とは異なり、大学ごとに問題の傾向がかなり違います。そのため、他の大学院の問題を解いても効率的とは言えません。もちろん全くやっても意味がないとは思いませんが、過去問を何周も繰り返す事の方が圧倒的に大事だと思います。

 

長くなってしまいましたが、これで終わりたいと思います。